要点は最初に書け – 読んで欲しければ

今回の話は「要点は最初に書け」というものだ。ブログでページビューを稼ぎたいと思っている人にも役に立つし、例えば安倍政権を倒したいのに賛同が得られないと悩んでいる人にも役に立つだろう。

要点を最初に書けといっても、もちろんそれ以外のことを書くなというわけではない。

先日面白い体験をした。「IPアドレスが自己割り当てになったらどうしたらいいのか」という記事が検索エンジンに引っかかるのだが滞留時間がほとんどんかった。これにちょっと手を加えたところさらにたくさん読まれるようになった。ここから「読んで欲しければ要点は最初に書け」ということを学んだ。要点を書かないとそのまま素通りされてしまうのである。そして要点というのは「相手が探していること」であり自分が言いたいことではないということも学んだ。

最初に書いた記事はIPアドレスが取得される仕組みを基礎から順序立てて細かく書いていた。「コンピュータに詳しい」という自負があるので、問題解決するなら基礎から知らなければダメなのだというような気持ちがあったからである。だが、これは良くなかった。誰も読んでくれないのだ。

この記事は検索エンジンからの流入はある。そしてそれは一過性のものではないようだった。そこで、どうにかしなければならないという気持ちになり、要点を冒頭に付け加えた。細かいことがわからなくてもとにかくルーターのアドレスを調べて手動設定すればいいのだ。そして画像を添付した。

すると滞留時間が目に見えて変化した。最初は平均0秒だったのだが、それが12分まで伸びた。最初に要点だけ書いておくと「俺がほしい情報はここにある」という気持ちになるようである。読んでもらっても同じことを細かく書いているだけなのだがそれでも構わないようだ。「忙しい現代人」は秒単位で役に立つ情報を切り分けているんだなと思った。

滞留時間が増えると有用性が増したと判断されるのかさらに流入者が増えた、と書きたいところなのだがそうではない。多分この辺りは検索エンジンに依存しているのではないかと思う。特定のファンがついているというわけではなく「たまたま検索エンジンにかかっているだけ」である。

このことから別のこともわかる。自分であたりをつけたり自分が言いたいことを書いてはいけないということだ。流入は検索エンジンに依存しているのでコントロールができないうえに、ユーザーは自分が知りたいことだけを検索するからだ。さらにすでにたくさんの人が書いている記事は計策されにくい。いろいろな書いてみてたまたま当たったものについて「ポイント」だけを書くのが良い。それが面倒ならいろいろ書いておいて当たったものにだけ改良を施せば良い。ウェブはスペースが限られているわけではないので、細かいことは時間が許す限り付け加えて行けばよいということになる。

とにかく好きなことをだらだらと書くのが楽しいので、普段はだらだら記事を増やして行き、定着したものだけを見直している。

ただ、このやり方はこちらのブログには当てはまらないかもしれないとも思った。こちらはタイトルと冒頭(これは釣りになっていることが多い)だけを読んで「わかった」と考えてRTされることが多い。政治や文化は複雑なプロセスなのでこの「わかった」が危険なのである。さらにトップページへの遷移が顕著に増えることもある。過去の傾向から多分「安倍政権の悪口が書いてある」とか「共産党が危険な理由が書いてある」などと感じた人が同じような記事を探しているのではないかと思っている。特に政治は複雑なので「答えが見つかった」と感じると同じ記事を探したくなるのではないだろうか。

政治的な意見をつぶやくときには誤解を恐れていろいろと注釈を入れてしまいがちなのだが、これは避けた方がよさそうだ。もし反発を受けたらそのときに注釈を入れてやれば良い。とにかくわかりやすいのだと思わせることが重要で、細かい説明は後からすればよい。

ただしこれは単純なメッセージだけを考えていれば良いということではない。議論を呼びそうな話題についてつぶやくのならあらかじめ想定問答集くらいは考えておいた方がよいし、できればどこかに自分の考えをまとめておくと良いだろう。相手に対する対策にもなるが、まずは自分で検証ができる。常々書いているように「安倍は戦争を従っているから憲法は守らなくては」と主張しても誰も聞いてくれない。その戦争が何なのか当人たちも説明ができないからだ。ただしそれは「あれ、戦争って何だろう」と考えてみないと気がつけないことでもある。

今「戦争反対」デモが各地で行われているのだが、共産党が署名を集めるキャンペーンをやっているからのようだ。自民党と公明党への投票が3000万人程度なので、それくらいの署名が集まれば自分たちの方が正しいことになるという理屈のようである。ただ彼らに「何が戦争なのか」と聞くとリーフレットを渡される。そこには共産党のいう安倍政権が戦争をする理屈が細かく書いてある。ただこれが現実離れしており読んでもよく意味が話からない。そこで人々は興味をなくし「やっぱり共産党が今の政治を気に入らないから騒いでいるんだな」などと思ってしまうわけだ。

これまで見てきたように契約型の民主主義社会に移行したいと考えているなら、市民が政治を監視するのはとても重要だ。だから、一方的に作ったお話をデモで叫ぶのはもうやめた方が良い。ただしそれを一人でやるのは難しいので、政治について意見交換ができる素地を普段から作っておく必要がある。そのためにもまずは興味を持ってもらう方法を考えることは重要だと思う。