Google検索で名前を売る方法

世の中には匿名で意見を言いたい人もいれば、自分の名前を売りたい人もいる。コンサルタントのような人たちは記名付きの記事を増やして、信頼を醸成する必要がある。また、何かあったときに信頼できるコンサルタントを「知っている」事も重要だ。今のところ、ネットにはこうしたつながりを記述できるフォマットはないのだが、google plusがこうした機能を担う可能性がある。

実際に検索してみると次のような写真付きの記事がヒットすることがある。google_kensaku

googleにお金を払って登録してもらっているわけではなく、個人が自分で設定している。設定のやり方は簡単な3ステップだ。以下、手順をご説明したい。

まず、ブログのhead部分に以下のようなコードを付ける。その為にはgoogle plusのアカウントが必要なので、ない人はこの際作っておきたい。hrefにはgoogle plusのプロフィールページを記述する。

<link href="https://plus.google.com/112686945113811468123" rel="author" />

次に、Google Plusのプロフィールページの「寄稿先」にサイトのURLを登録する。業界紙に記事を書いていて、個人でも情報発信をしているような人はどちらの記事も同じアカウントで対応できる。

登録には時間がかかるらしいが、一週間くらいあればクロールしてもらえる。Wordpressを使っている場合には、さらに簡単に実装できる。「google author」や「google plus」というキーワードで検索すると、プラグインを見つけることができる。同じ記事をいろいろな所に配信している人はインデックス登録してもらえないことがある。有名な方が優先されてしまうので、自サイトの記事を配信する場合には注意が必要だろう。

記名入りの記事が、劇的にトラフィックを増やすということはないだろうが、検索するたびに名前を見ることになるので、累積的な信頼性は増すはずだ。

この方法をプロモートしたいと思った理由はいくつかある。最初の理由は最近Twitterのアカウントを凍結されたからだ。予告無く凍結される可能性があるサービスだけに依存するのは危険だ。

次の理由は、こうしたネットワークが必要とされていると思うからだ。会社が経済活動の主役だった時代には、専門家のネットワークは特に必要とされなかった。上司に言われて競争しながら働いていれば良かったからである。こうした働き方は「所属型」と呼べる。ところが現在必要とされるのは、専門家が役割を分担しながら働く「チーム型」だ。チームを形成しようにも、専門家がどこにいるのかが分からなければ、形成できない。

100x100現在のネットには意外とプロフェッショナルな意見をまとめられるツールが少ない。例えば、ジーンズに詳しい人が、ブログを使ってプロフェッショナルな見解をまとめる。その記事を読めば「この人の記事をフォローしてみたいな」という気持ちになる人もいるだろう。google plusはグループを細かく分けて管理できるので「アパレルの専門家」といったグループを作れる。同じように「ジャーナリズムの専門家」もグループ管理できるはずである。

こうしたプロフェッショナルなネットワークは、ネット界の有名人(いわゆるアルファブロガや識者)以下、個人の情報発信者以上というポジションにあたる。もちろん自前で紳士録を整備することもできるが、強力でみんなが使っているプラットフォームがあれば、それを使った方がよい。

FOAFなどで個人管理をしていた時代には「これからは人と人のつながりをネットが記述するようになるだろう」と主張しても、単なる絵空事だと考えられていた。今ではTwitterやFacebookといったツールがあり、こうしたアイディアを笑う人は誰もいない。ニーズがあるサービスはやがて使われるようになる。

ただし、googleはSNS分野facebookに負けた過去がある。仕組みが複雑で広がらなかったのだ。このように、全く新しい所から別のツールが台頭してくる可能性はあるだろう。