民進党の行き着いた先

日曜討論で民進党の党首候補3人が討論をやっていた。乱暴に要約すると3人の違いは次のようになる。

  • 蓮舫さん:行革により予算を増やして人に投資する
  • 前原さん:国民にお願いして負担してもらう。
  • 玉木さん:借金して子供に投資する。

実は議論されないことが重要なようだ。つまり3人とも、暗にもう日本は成長しないと言っている。だから延命のための投資はできても、人に投資する余力はない。それをどうファイナンスするかということが問題だということになる。

普段の日曜討論はどうしても政党同士のコンペになってしまうのでこういうことは言わない。しかし、今回は議論の必要がないので普段当然だと考えていることが表出してしまったのだろう。前提について議論した形跡はないので、普段から民進党の人たちは「もう成長はしない」ことを当然の前提としておいているのだろう。実際に3年間政権を担った正直な感想なのかもしれない。

別の言い方をするとこの党首選挙はマニフェストからの撤退だ。成長戦略というものがまやかしだったということを認めて、そこから降りてしまったのだ。自民党は高度成長時代の政党だったのだが、民進党は沈みゆく日本に特化しつつあるということになるだろう。先進国には衰退の経験はないので、民進党は新しい局面に向かいつつあるのだ。これはイデオロギー対立を超えている。

当然、民進党に期待する人はいないだろうと思う。安倍政権というのは「もう難しいことは考えなくて良い」というAlt Rightな政権なのだが、そちらの方が人気が出るのは当たり前のことだろう。今より経済が悪くなれば次に出てくるのは弱者の排斥と外国人に対する攻撃だ。

しかしながら民進党はもはや政権政党ではないので、権力を維持するために国民に甘い夢を見せ続ける必要はない。そこで出てきたのが「これから国は衰退してゆくわけだが、さてどうしまか」という3人だったことになる。蓮舫さんは気がついていないようだが、これを明るく提示しているのが蓮舫さんなのだ。「なんとかミクス」が古いのは当たり前だ。それは高度経済成長期の考え方だからである。

多分、日本の政権選択は次の二択になるのだろう。一つは衰退を無視しつつ限られた財源を独り占めし、弱者の困窮をなかったことにするという「自己責任型」の社会で、もう一つが国全体で貧しくなってゆくAll for All社会なのだ。

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