共立てのケーキと別立てのケーキはどちらが作りやすくかつおいしいのか

共立てのケーキと別立てのケーキはどちらがおいしいのかが議論になる。初心者向きには別立ての方がよいとか、パティシエは共立てが多いなどの情報が錯綜しており定説がない。

結論からいうと「共立てができるなら共立てにした方が良い」ということになる。共立ても慣れると意外と簡単で、余計なもの入れたり手順を工夫したりする必要もない。

今回は卵一個を使ってケーキを焼いた。最初はスポンジケーキLESSON―卵1個でちゃんと覚えるの指示通りに焼こうと思っていた。

「スポンジケーキLESSON―卵1個でちゃんと覚える」に書いているやり方は共立てである。まず卵液を温めた上でハンドミキサーでかき混ぜてシロップを混ぜる。さらに小麦粉を入れて独特のやり方でよく混ぜるのある。写真は卵液が(卵黄が混じっているにもかかわらず)白っぽい状態になる。が、ハンドミキサーなしではそれは無理だ。

ということで別立てにしようと思ったのだが「事件」が起きた。卵黄が卵白の中に入ってしまったのだ。仕方がないので「膨らまないのでは」と思いつつ手で混ぜた。だいたい3分から5分くらい混ぜたと思う。泡立たないだろうと思っていると泡立たないので、思い切りビーターをかき回して空気を入れるようにしたところ状態が液体から変わってきた。ツノが立つ直前のような状態ですこし抵抗感が出てくる。そこで諦めずにかき回し続けると、それなりに泡立ったものができた。「共立てでも泡立つんだな」と思った。

あとは本に書いてある通りに「小麦粉を入れてからツヤが出るまで混ぜる」のを実践した。こねないで「の」の字になるように混ぜる。これを躊躇してはいけないのだそうである。最後に溶かしたバターを入れた。

しぼむのではないかと思ったのだがちゃんと膨らんだ。できあがったものを冷ます過程で少しだけシワが寄ったのだが、しぼむというほどではなかった。できあがりは口どけが良く、なぜ「プロは共立て」というのかがわかったような気がした。別立てにするより、全体がよく混じるからかもしれないし、別の理由があるのかもしれない。なお「小麦粉は二回振るった方がよい」となっているが、一回でもいいようだ。

後日同じ分量で別立てを作ってみた。卵黄だけでは水分が足りない。そこで卵白を入れるのだがこの泡は犠牲になってしまう。ということで共立ての1/2くらいしか膨らまなかった。過去の経験からべちゃっとしたケーキになるのかなと思ったのだが、口当たりはふんわりしていて口どけも悪くない。もし膨らませたいなら卵黄を入れた側に牛乳などの水分を足さなければならないのではないかと思うが、このようにして固めの生地で焼くお菓子もあるようだ。

結論からいうと、口どけよくふわふわに仕上げるには共立てにした方がよいようだ。ただし、ハンドミキサーを使わずに手で混ぜるとかなり力強く混ぜなければならない。一回この状態を覚えてしまうとあとはそれを目指せば良いのだが、最初はわかりにくいかもしれないなあと思った。

卵白だけの場合には砂糖さえ入れれば簡単にメレンゲのできぐあいがわかるので(力強く混ぜてボウルをひっくり返しても垂れてこないようにすれば終わりである)別立ての方が分かりやすいのだと思う。

いずれにせよ、きちんと混ぜることさえできれば、コーンスターチを入れたり、ベーキングパウダーなどを加える必要はない。別のウェブサイトにはレモンを入れろと書いてあった。この方が泡立ち易いのだそうだ。しっとりさせるためにはシロップを入れた方が良いようだが、これもふわふわなケーキを作る要件ではない。また、卵液を温める必要も(力強く混ぜることができれば、だが)必要ではない。

つまり、いったんできてしまえば単純で簡単な作業のだが、そこに行き着くまでが意外と難しいということになる。最初の頃には卵をあわ立てた状態というものが分からずに全く膨らまないケーキを作ったりしていた。

大切なのは最初の卵液の混ぜ方なので、いろいろな情報に惑わされずに、卵液の状態が変わるところを目指して頑張って混ぜてみよう。

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