100円ショップの泡立て器(ホイッパー)は使えるのか

限られた道具だけでお菓子を作って生活を少しでも華やかにしたい…… 突然だが、炊飯器と100円ショップにある素材だけでケーキを作ろうと思い立った。

いろいろ調べていると、セリエで売っているホイッパー(泡立て器)が使えるという評判を見かけた。ネットの評判だと小さいのによく泡が立つそうだ。なんか期待が持てる。

早速買ってきたのだが、なぜか台紙が2枚付いていた。さすが中国製だ。

まずクリームを試した。スジャータの植物性のやつを(あまり考えもなしに)使った。5分ほどで泡が立った。ただしケーキに使うと少し柔らかめだった。泡が立ったからといって満足してはいけないらしい。そこで今度は10分ほど泡立ててみた。すると、いわゆる「ツノが立つ感じ」で仕上がった。冬の室内なので15度くらいの温度だが氷には当てていない。

ということで、憧れの「家でスタバ」ができたわけだが、これはあまり美味しくなかった。多分スタバのクリームは植物性のものと動物性のものを混ぜているのではないかと思う。植物性だけではコクが全く足りない。マクドナルドとかコンビニのコーヒーについてくる「フレッシュ」の味がするのだ。


  • セリエの泡立て器はクリームには使える。
  • ただし、植物性のクリームはコーヒーには合わない。
  • あと、一回作ると大量に余るので、一杯だけ飲みたいならスタバに行った方が良い。スタバすごい。

さて、気を取り直して今度は卵の泡立ての方を試してみよう。結論からいうと10分程度泡立てても期待通りの泡立ちは得られなかった。実験のために大型の泡立て器でやってみたところいつも通りに5分ほどで泡が立った。この小型のものは卵用には使えなさそうだ。あと、小さいもので力いっぱい泡立てていると余分な力が加わってしまうので手が疲れる。


  • 大型の泡立て器ははセリエには売られていないのだが中ぐらいのものはあるので、ケーキ作りのためにはそっちを買った方が良い

これが、炊飯器で「焼いた」ものなのだが、卵一個だと5分ほどでスイッチが上がってしまう。10分以上加熱するためには水を入れることになるわけのだが、今度は蒸しケーキみたいになってしまい、いずれにせよ膨らまない。写真のようにぺったんこの仕上がりになる。

膨らませるためには、卵を3つくらいで作るか、ベーキングパウダーを加えた方が良いと思う。実際に「炊飯器でケーキを作ろう」という類の本ではたいていベーキングパウダーが使われている。何にでも理由はあるんだなと思った。

さて、実験のために、オーブンでも作ってみた。分量通り(卵一個・小麦粉35g・砂糖45g)で作ったのだが、実はこちらも前に作ったみたいには膨らまなかった。「大きい泡立て器で作ったから泡は立ったのにどうしてだろうか」と思った。前との違いはいくつかある、卵液を湯煎しなかったということと、小麦粉を一度に入れて力任せにかき混ぜたことである。手順では50度くらいまで湯煎にかけることになっているのだが、これが意外と重要なんだなと思った。

以前、「スポンジケーキLESSON―卵1個でちゃんと覚える」に書いてあった手順を守ってやったものはこんな感じでできあがる。同じ分量で湯煎をして大きなホイッパーで泡立てたものだ。


  • ケーキを膨らませるためには卵液を大きな泡立て器で泡立てるべき
  • 卵液は必ず湯煎する

最後に炊飯器レシピで作ってみた。炊飯器レシピにはいくつかの違いがある。

  • スポンジケーキより多めの小麦粉が使える。スポンジケーキは卵一個あたり35gだったのだが、こちらは40〜50g入っている。
  • ベーキングパウダーが小さじ一杯入る。
  • あとは混ぜるだけ。難しい工程は一切ない。
  • あとは炊飯器で15分ほど蒸すだけ。

厚みは前に作ったケーキと同じなのだがふわふわ具合が全く違っている。砂糖を入れてデザートにもできるし、塩を入れて野菜と混ぜればご飯系になる。

なお、ベーキングパウダーと重曹は同じ成分なのだそうだが、重曹の方が純度が高いそうで、同じ分量を入れると苦さが増してしまうそうである。ベーキングパウダーには他にもコーンスターチなどが入っており口当たりをよくする工夫がなされているそうだ。

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共立てのケーキと別立てのケーキはどちらが作りやすくかつおいしいのか

共立てのケーキと別立てのケーキはどちらがおいしいのかが議論になる。初心者向きには別立ての方がよいとか、パティシエは共立てが多いなどの情報が錯綜しており定説がない。

結論からいうと「共立てができるなら共立てにした方が良い」と思う。共立だとコツさえ覚えれば簡単に泡だつ。ハンドミキサーも不要で意外と簡単なのだ。

今回は卵一個を使ってケーキを焼いた。最初はスポンジケーキLESSON―卵1個でちゃんと覚えるの指示通りに焼こうと思っていた。

「スポンジケーキLESSON―卵1個でちゃんと覚える」は共立てである。まず卵液を温めた上でハンドミキサーでかき混ぜてシロップを混ぜる。さらに小麦粉を入れて独特のやり方でよく混ぜるのある。実は卵液を温めるというのがポイントだ。鍋でお湯を沸かせて沸騰させてその上で卵をかき混ぜればよい。このやり方だとハンドミキサーを使わなくても十分に泡立てることができる。

あとは本に書いてある通りに「小麦粉を入れてからツヤが出るまで混ぜる」のを実践した。こねないで「の」の字になるように混ぜる。実はここでしっかり混ぜないと焼き上がりが硬くなり気泡が出る。バターは入れても構わないが入れなくても膨らむ。

手順さえ守ればきちんと膨らむ。要するに卵をよく温めて混ぜればよいのである。

後日同じ分量で別立てを作ってみた。卵黄だけでは水分が足りない。そこで卵白を入れるのだがこの泡は犠牲になってしまう。ということで共立ての1/2くらいしか膨らまなかった。過去の経験からべちゃっとしたケーキになるのかなと思ったのだが、口当たりはふんわりしていて口どけも悪くない。もし膨らませたいなら卵黄を入れた側に牛乳などの水分を足さなければならないのではないかと思う。

卵白だけの場合には砂糖さえ入れれば簡単にメレンゲのできぐあいがわかるので(力強く混ぜてボウルをひっくり返しても垂れてこないようにすれば終わりである)別立ての方が分かりやすいのだと思う。

卵液をきちんと混ぜることさえできれば、コーンスターチを入れたり、ベーキングパウダーなどを加える必要はない。別のウェブサイトにはレモンを入れろと書いてあった。この方が泡立ち易いのだそうだ。しっとりさせるためにはシロップを入れた方が良いようだが、これもふわふわなケーキを作る要件ではない。

スポンジケーキは単純な材料だけでできているのだが意外と奥が深い。いったんできてしまえば単純で簡単な作業の連続なのだが、そこに行き着くまでが意外と難しいようだ。

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ユニクロのチノパンと色落ち

昨年の11月に「さすがにズボンぐらいは新品じゃなきゃまずいだろ」と思ってユニクロでチノパンを買った。2,900円だった。それが半年くらい経ってこんな感じになった。半年間毎日履いていたせいもあるのかもしれないが、洗濯を繰り返すたびに色が落ちていった。




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ジーンズの色が落ちるのはなんとなく「味」と認識されるのだと思うのだがチノパンは色があせると単に汚いだけだ。おしゃれさんと呼ばれたいわけではないが、最低限こぎれいな格好をした方がよいことはわかる。ということで、「新品を買えば安心」というわけではないということが分かった。

こういう経験をすると、なんとなく「中古ショップでも良いのかな」という気持ちになる。丈詰めしていないユニクロやH&Mのパンツが500円以下で取引されていることがあるのだ。なぜか履きつぶした感じもない。


この記事を書いたのが2016年なのだがその後新古品のようなものは少なくともユニクロではあまり見られなくなった。はっきりしたことはわからないが、成績のために売り上げを競わせることはなくなったのではないかと思う。もっとも、ウールマークがついたようなものは未だに出回っている。


もしかして新品を流している人がいるのではないかなあとすら思える。誰がわざわざそんなことをするかはわからないが、もしかしたらお店のスタッフや店長さんが売り上げを増すために流しているのかもしれないなあなどと疑った。

プレミアムコットンのTシャツとウールマークの付いたユニクロのセーターをそれぞれ280円で購入できた。天然素材の価格が値上がりしているので、ユニクロからはウールマークがついた商品は消えかけている。天然素材にこだわると中古ショップに行った方がよいというような状態なのである。

下手に安いボトムを買うと色褪せが怖いということを学んだんので、DIESELのパンツを2本買った。あまり流行に左右されないストレートなジーンズなら色落ちしても構わないし、味にもなるからだ。かつては中古品でも高価なものとみなされていたDIESELだが1500円+税という価格で手に入ったりする。

かつてはユニクロを着ていると恥ずかしいという認識があり、その後ユニクロでも構わないということになった。しかし、時代はさらに進んでいて中古ショップの方が良いものが手に入るという時代になりつつあるようである。これがアパレル産業について良いこととは思えない。

アパレル産業の現場の人が現状をどう捉えているのかということを知りたいと思った。

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