ネットコンテンツにおける要約の大切さ

100x100要約は重要だ。文章の最初に要約を持ってきたところ、1.5倍から2倍程度ページビューが伸びた。たくさんの人に読んでもらいたい記事では気をつけたいポイントである。

ページビューが伸びた原因は「共感されやすさ」だ。要約を読めば結論が分かるので、Facebookの「いいね」が付きやすかった。結論はどちらでもよい。読者の中には幅広い価値観を持った人がいるからだ。

利点は他にもある。要約が最初についた記事は誤解を防ぐのに役立つ。ネットには「要約サイト」が出回っている。筋だけを使われて、結論を一般常識に合わせて変更される場合があるらしい。少しでも複雑な論は読み飛ばされてしまうようである。

このように利点が多い要約だが、問題もある。

すぐには答えが出ない問題を考えたい場合、結論を急ぎすぎると考察が先に進まない。「結論が出るまで発表しなければよいではないか」と思われるかもしれないが、公開することによって書くモチベーションが得られる。中にはよい知恵を持っている人が現れるかもしれない。

いずれにせよ、ネットの読み手は驚く程時間が足りないらしい。最近、こんな例を読んだ。

河野太郎(息子)が河野洋平(父親)と混同されて、「河野談話」で非難されることがあるそうだ。中には河野洋平が亡くなっていると誤認している人もいるそうである。「少し調べればわかる」はずなのだが、必ずしも期待はできないのだ。

さて、要約が大切なら「文章そのものを短くすればさらに読んでくれる人が多くなるのではないか」とも思える。ということで、前回の「ボーダー柄は太って見えるか」とこの記事(ネットコンテンツにおける要約の大切さ)は実験として文章を短くした。少なくとも今のところ「読む時間は同じ」らしい。つまり、長くても読み飛ばされるし、短ければもう少し詳細が知りたいと思うのではないかと類推される。