韓国語のラップを覚えるコツ

韓国語をやっている。真面目な動機ではなく暇つぶしみたいな感じだ。せっかくなのでK-POPの歌詞を覚えてみようと考えているのだがどうしてもラップパートが覚えられない。ここに一手間加えてやると覚えやすいことに気がついた。

歌詞パートを覚えるのは意外と簡単だ。歌なのでそのまま聞いていると意味がわからないままで歌詞を覚えてしまうのだ。単語を調べてて文法を当てはめて行けば単語が暗記できる。ところがラップがわからない。そもそも最初は何がわからないのかもわからなかった。




例えばEXOのMonsterに내겐 안티노미 같은 난 네 존재의 일부という歌詞がある。「私にとってはアンティノミ(二律背反)のような私は私の全体の一部」という意味である。歌詞なので厳密には何を言っているのかはわからないが、なんとなく言いたいことはわかる。

全体はチョンジェとなり一部はイルブとなる。漢字語なので発音自体はすぐに覚えられる。ガットゥンというのが文法的にはポイントで「〜のような」という意味になる。「みたいな」の같은(ガットゥン)や처럼(チョロム)などはフレーズとして覚えたほうが簡単である。

だがそうは発音されない。譜割の問題があって拍にしたがって強制的に音を切ってしまうので「ネゲナ・チノミガッ・トゥンナンネジョン・チェイェイルブ」となってしまうのである。

韓国語では語頭の音は濁らないのでチョンが前の音とくっついてネジョンとなり、ジェが後ろの音とくっついてチェイェイルブのように聞こえる。語尾をしっかりと発音しないという特徴もあり(早すぎて全部きれいに発音していると間に合わない)ネxx、チノxx、トxxxx、チェイェxxxのように聞こえる。

一年以上も「こんなものは覚えられない」と思っていたのだが、だんだんやり方がわかってきた。

  1. まず文章を書いてみる(1日2行くらいだと負担も少ない)
  2. わからない単語を調べる
  3. 一度この状態で読む。
  4. 拍に従って単語を切り離し、最初の音を出す。
  5. 拍に従って分割して発音して覚える。

一度音をバラした上で発音を書き換えないとどう言っているのかを覚えることができない。バラしてしまうと何を言っているのかわからない。理由はおそらく日本人が清音と濁音を違う音と認識してしまうからである。だから、どっちもやってやればいいのだ。

GOT7の「君がすれば」という曲にも次のような一節がある。

니 전공은 했던 얘기 또 하기(君の専攻はした話をまたすること=同じ話を繰り返すのが君の得意技だ)というのだが、譜割の関係上、冒頭の「ニ」はほとんど聞こえない。また途中の「h」もほとんど聞こえず(単に有気化されてしまう)チョンゴニイェットンイェギのように一気に発音される。トハギのトは또なので逆に強調させて発音しなければならないので長く聞こえる。このように音楽の拍と濃音激音などが絡み合って複雑な構成になっている。だから英語のように理解しようとしてもダメなのだ。

さらに이미 정해진 재판 받기 지쳤어は(すでに定まった裁判(ジェン)を受けることはうんざりだ)という一節も、定する(チョンハダ)とか「裁判」という日本語と似た音がするはずなのだが、譜面上はイミジョゲ・チンジェ・ンバッキ・ジチョソとなる。裁判が二つに分割されて聞こえる。

これもノートに書いてみて発音を分解しすればなんとか覚えられるということに気がついた。

このように苦労が多い韓国語のラップだが覚えることにメリットもある。口語的なフレーズを多く覚えることができるのだ。

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