平均的なアメリカ人はトランプ大統領の消毒液コメントが正しいか正しくないか判断できますか?

Quoraでトランプ大統領の消毒液注射発言をシェアしたところいくつかコメントをもらった。意外とこういう話に興味があるんだなと思った。そこでアメリカ人に直接この話題をぶつけてみようと思った。案の定炎上気味になったが多くのレスポンスをもらった。アメリカでこの話題が感情的な案件になっていることがわかる。




もちろん普通の人であればこの発言がどこかおかしいことはわかる。だがもはやそんなことはどうでもいい。

英語版のQuoraは攻撃的な一言コメントを積極的に折り畳んでしまうようだ。これが「炎上パラメータ」になっている。9つのコメントが折りたたまれていることからこの話題は可燃性が高いことがわかるのだ。

最初のコメントはトランプ大統領は発言に責任を取らないと言っている。そもそも質問に答えていない。トランプ大統領にかなり怒っているようだ。

次の一連のコメントはトランプ大統領はそんなことは言っておらずメディアが勝手に言っていると書いている。次の人も質問をしたわけであってステートメントを述べたわけではないと言っている。まあ、これは確かにそうかもしれない。

ただ、それに対してアンチコメントが付いている。「そんなの説得力がない」というのだ。トランプ支持者は都合の悪いニュースはフェイクであるといいそれに対して反論がつく。罵り合いが始まり最初の課題は置いて行かれる。よくアメリカ人は人格と課題が分離できると言われるのだが、課題を分離できてからも党派性からは自由になれない。このあたりは安倍政権擁護者と安倍政権反対派の対立に似ている。ただ日本の場合は人格攻撃になる。

次に出てくるのは少し冷静なコメント群だ。熱心な支持者がいて信じかねないと言っているものがあった。この辺りに来ると「全体としてのアメリカ」への不信感が見えてくる。アメリカは分断され始めており「平均」というものがなくなりつつあると考える人もいるようだ。Twitterで垂れ流される情報はいちいち確認しないと安心できなくなったと嘆く人もいた。

中には「平均的なアメリカ人はバカだ」という人がいる。Stupid Americanは昔からある類型だ。地動説を支持したり進化論を否定する人もいるらしい。ピューリサーチセンターという名前が出てくるが日本語でも関連する記事が見つかった。進化論を信じる人がようやく過半数を超えたというニュースである。つまり、今でも半分くらいの人が進化論を信じていないというのである。若い人は進化論を信じているが年配者の中にはそうでない人が大勢いるという。

最後のコメントはもっとも冷静だった。トランプ大統領のコメントには問題があるが、メディアも扇情的に取り上げていると言っている。どちらか一方(トランプ大統領を盲信する人と反発する人)に与せずに構造を見ている人もいるということである。トランプ大統領がプレスカンファレンスの席でこのような奇妙な発言をしたのが不思議だが、もちろんそれを捕まえてトランプ大統領を貶めたい人もいる。

最近の事例だとCNN対トランプという構図がある。CNNやニューヨークタイムズがアメリカ当局者からの観測として金正恩重病説を報道したが、のちに韓国や中国がこれを打ち消す発言をした。韓国の観測はかなり確度が高そうだ。状況がわからなくなったアメリカ当局が利用価値のありそうなCNNとニューヨークタイムズを利用して状況を探ろうとしたのかもしれないと思う。もっと穿った見方をすればわざとフェイクニュースを掴ませて恥を書かせようとしたのではないかとすら思えてしまう。のちのトランプ大統領は「CNNはフェイクニュース」と断罪したという。

メディアと権力が感情的なしこりを持ってお互いに報復合戦を繰り広げているということになる。よくアメリカのジャーナリズムはうまく機能しているなどというが、こうした取っ組み合いの喧嘩を見ているとどこの国にも問題はあると思える。おそらくトランプ大統領が嫌いになったメディアはトランプ大統領の一挙手一投足を取り上げて叩くようになるだろう。メディアがニュースの当事者になってしまうというのは日本とは全く様子が違っている。日本はメディアが安倍総理と食事をしインサイダーになってしまうからだ。

よく「アメリカは分断されている」などという。おそらく、一部を垣間見ただけでもひどい分断の様子がわかる。その分断は有権者だけでなくメディアも巻き込んでいる。そして一旦分断が始まると政治議論は混乱し人々は問題解決ではなく対決に夢中になってしまうのである。

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