イ・グン大尉と韓国の「ミリタリーバラエティ番組」

日本と韓国は文化がよく似た国だが違いもある。その一つが天皇の存在でありもう一つが軍隊の存在である。韓国には王家がなく日本には軍隊がない。よく日本も軍隊を持って普通の国になるべきであると表現する人がいるが「軍隊のある普通の国」とはどんな国なんだろうというのは日本人には想像が難しい。




最近YouTubeを見ているとイ・スンギがイグンと言われる男性と話をしているビデオを見つけた。SBSのチプサブイルチェという番組である。何となく俳優のように見えるのだがイ・スンギらの体育教師のような役回りらしい。どうやらミリタリー式のトレーニングのようだ。YouTubeがオススメする関連ビデオには「이근태의」と出ててくるので大尉なんだろうと思った。SEALSという表題がついているのだが細かいところまではよくわからない。

検索すると朝鮮日報の独自記事が出てきた。おそらく文中に出てくるYouTubeチャンネル。カッチャサナイは有名なテレビ番組のパロディー的な何かなのだろうと思った。ちなみに「偽物の男」という意味である。

韓国には「チンチャサナイ」という軍事教練番組がある。日本語訳すると本物の男という意味である。芸能人を軍隊に入れて訓練するという番組で外国人(兵役義務がない)や女性が参加することもある。MBCという地上波が放送している。

イグン大尉というのはあだ名のようなものなのか。朝鮮日報の記事を読んでみた。イグン大尉の経歴が出てくる。

経験が豊富なイ大尉の見解を聞こうという趣旨だ。米バージニア軍事大学出身のイ大尉は海軍士官候補生102期として任官し、2009年から10年にかけ、ソマリアに派兵され、「人質救出作戦」などを遂行した。

【独自】「銃剣術に問題あるのか」 イ・グン大尉の国政監査証人招致を阻む韓国与党

イ・グン大尉はミリタリー系の英語だけやたらに発音がいいのだがアメリカで学んでいたいたということがわかった。他のビデオをみたところ1歳でアメリカに渡ったが市民権を放棄して韓国軍に加わったらしい。予備役の大尉なので大尉という階級も本物だった。

イ・グン大尉は予備役ながら本物の大尉でなおかつYouTuberをやっている。その人気を当て込んで有名な俳優と組んだテレビ番組も作られているということになる。日本では考えられない光景である。

中には単に「映画に出てくる軍隊の表現は正しいのか」とか野営地でサバイバルするにはどうしたらいいのかというような番組もある。しかし実際に銃を取って構え方を指導するようなビデオも流れてくる。日本で銃といえば人殺しの道具であり政治的な観点からは正しくないとされることが多いのだろう。だが休戦状態の韓国ではこれが普通なのだ。

今回の朝鮮日報には韓国政府が(おそらく時代遅れになった)銃剣術を廃止しようとしてそれが政治問題になっていると書かれている。だがその背景にあるのは今でも韓国国民の男性全員が銃剣術という軍事教練を受けているという事実である。つまり、韓国人男性はほぼ全員が銃の扱い方を知っているのである。これが「普通の国」のありようであるといえる。

ただこのミリタリーバラエティにも行き過ぎはあるようである。やはり軍事訓練というのは人ごろの練習なので、流石に未成年にやらせるのは如何なものかという気持ちがあるのだろう。確かに少年兵・少女兵を戦場に送り出せば人権問題になるのだろうが、テレビのバラエティで軍事教練すること自体はまったく問題にならないのだ。

これに関連して数人のネットユーザーは「未成年者が含まれているIZ*ONEに軍事訓練をさせることは国際人権法に違反するのではないか」と指摘した。子供や若者に軍事教育をさせるのは、国際人権法の児童の権利条約に反するという。

IZ*ONEに軍事訓練?過激な番組内容にネットユーザーから非難の声「未成年もいるのに…」(動画あり)

このビデオの中でイ・グン大尉は自分のことをはっきりと大尉(テウィ)と言っている。そして普段華やかな活動をしているIZ*ONEがとつぜん軍事教練に駆り出されるギャップだけが「バラエティ要素」ということになっている。

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“イ・グン大尉と韓国の「ミリタリーバラエティ番組」” への1件の返信

  1. 銃剣術の廃止が問題になるのは面白いですね。
    韓国には銃剣術がり、北朝鮮には戦時独裁体制があるのですね。中国は中国で世界を敵に回した膨張政策でABCD 包囲網の再現が迫っています。
    なぜ、「日帝」を非難する国に限って日本の戦時体制を継承するのでしょう?とても興味深いです。
    満洲国という理想国家と内地の戦時体制が、日本も含めた東アジアの国家体制の雛形になっているのでしょうね。

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