山下智久さんが海外に行くそうだ

山下智久さんが海外に行くそうである。スキャンダルを起こしてお休みしている最中だが海外での仕事が決まったという。一アーティストが海外にゆくというだけの話なのだがこれに関して日本の芸能マスコミが二つに割れている。




山下さんは英語を一生懸命勉強していた。だからチャンスが広がったのであろうという人たちがいる。日本人には抜き差しがたい英語コンプレックスがあり「世界に挑戦できるのは限られた人たちだけである」と考えている。彼らにとってみれば大偉業なのだろう。山下さんの出演が噂されているのは製作費200億円の超大作であるという報道もある。本来ジャニーズと蜜月だったテレビの中でもこの流れの報道がある。テレビも取材源の多角化が進んでいる。

一方、ジャニーズ派のマスコミもある。おそらく取材先との関係を重視して忖度したのだろう。こちらは山下さんはコンサートのチケットが売れなくなっているという。これはリストラであるということだ。二ヶ月も早く契約解除したのは通訳などをつけてバックアップしてもコスト的に見合わないからだと説明している。

ただこの言い訳は若干苦しい。

山下さんが200億ドル映画にメインキャストとして出るならばマネジメント費用はいくらでも捻出できるであろう。やはり「外国にマネージメントを取られた」と考えるのが自然だろう。

さらにチケットが売れないのはおそらくプロデュースかファンの問題だろう。英語で作詞もできて(共作のようだが)さらっと日本語も混じっているNights Coldという楽曲がある。きちんと音楽作品になっているのだから「チケットが売れない」という話が本当ならファンが付いてゆけなくなったというべきだろう。振り付けて踊るキラキラ王子様路線からファンが抜け出せていないのだ。

ジャニーズ事務所が海外進出を狙うアーティストのバックアップはできなかったのだろうか?とは思うのだがこれはなかなか難しそうである。Quoraで聞いたところ、アメリカのアーティストのマネージメントをするためには組合に加入する必要があるということをいう人がいた。俳優の囲い込みをするような慣行のある日本の事務所では無理だろうと書いてあった。確かにそうかもしれないし単にコネクションがないために海外展開できないのかもしれない。

ジャニーズ事務所はもともと日系アメリカ人がアメリカ文化を輸入して作った事務所だ。だがアメリカのものを日本に輸入するだけでビジネスモデルを成り立たせることができていた。だから海外に出られなくなってしまった。外敵がいない環境で大きくなったダチョウやエミュのような感じだろうか。

例えば韓国の事務所は海外展開がうまい。J.Y. Park(パク・ジニョン)氏などは自らがアメリカに趣いて自社アーティストを売り最近では日本語を覚えて日本にコネクションを作っている。StrayKidsも日本デビューしている。彼らは競争が激しく比較的小さい韓国市場にいたため飛ぶ能力を保持した。

パク・ジニョンさんだけでなく、BTSもビルボード一位という快挙を成し遂げた。今はやっているディスコ・ポップを取り入れてるそうである。アメリカでヒットすることを綿密に計算したことになる。コロナ禍でアジア人差別が横行しているアメリカで成功したというのは面白い話だ。

ジャニーズ事務所は日本で展開しているだけでもそこそこ食べて行けるという事情がある。確かにジャニーズは固定ファンを掴んでいる。また伝統的な出し物もありその興行を維持するだけでそれなりに食べて行けるのだろう。季節で言えば成長できる夏ではないのだがそれなりの収穫が期待できる秋にさしかかっているともいえる。

この繁栄がいつまで続くのだろうかと思う。一足先に冬を迎えたところもあるからだ。エイベックスが青山にある事務所を売るそうだ。一世代前にはソニーと並んで音楽レーベルの筆頭だった。皮肉なことに2017年には新社屋に建て替えていたそうである。一瞬先は闇という感じがある。エイベックスは社員のリストラも計画しているそうで「松浦勝人会長の報酬削減が先なのでは」という記事も見つけた。

エンジニアは中国に逃れ、エンターティナーやスポーツ選手はアメリカに活路を見出すという時代がやってきた。日本はその意味では豊かな二流国になりつつあるのかもしれない。冬がもう少し先にやってくることを予感しながら秋の穏やかな日々を過ごすという状態である。

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