嫉妬によって狂い始めた菅政権の運命

菅政権の終わりが見えて来た。もともと総務省・郵政系が持ってきたスマホ価格値下げという手柄で選挙に勝つ手はずだったようだ。だが、その外堀が埋められようとしている。総務省・自治系が郵政省系に嫉妬したからではないかと私は思っている。つまり村の反乱でありその原因は嫉妬である。




もちろん、これは単なる仮説だ。私も「もしかしたらこの見方は違っているのかもしれないなあ」と思いながら今回の件を見ている。だが、嫉妬は前回のリクルート事件の時も自民党政権を終わらせている。あの時は政治家ばかりが株で儲けてずるいというのが原因になった。バブルが崩壊して国民は夢を見られなくなった。であれば政治家も引き摺り下ろしてやろうということになったのだ。

今回のスケールはそれよりも小さい。新型コロナで外食ができなくなった。でも政治家や官僚は外食している。高い肉を食ってワインを飲んでいるようだ。

ずるい。

文春砲がまた違った会食疑惑を持って来た。それが総務省とNTTの会食疑惑である。時事通信社は間接的に週刊文春(電子版)は3日、利害関係者の接待で懲戒処分を受けた総務省の谷脇康彦総務審議官や辞職した山田真貴子前内閣広報官らが昨年、NTTの澤田純社長らから高額の接待を受けたと報じたと伝えている。

狙ってやっている人がいるんだなと思った。長年同僚が成功するのをみて妬んでいた人がいるのではないか。

文春にこの情報をもたらした人がいるはずである。おそらく総務省内部からのリークなのではないかと思うのだが本当のところはわからない。NTTは「調査している」と言っているが、政権側と「どこまで話していいのか」を調整しているだけのように思える。NTT側は会食については認めている。それほど問題のある行為とは思っていなかったのかもしれない。とにかく問題になっているのは説明の方法でありこれはどちらかといえば政権側の広報の問題だろう。政治的企業であるNTTは難しい立場に立たされた。

冷静になって考えて見ると「これがどの程度悪質だったのか?」がわからない。誰でもやっていることのようにも思えるし具体的に何が話し合われていたのかもわからない。官僚たちははすでに罰せられていてこれ以上失うものもなく、世間の盛り上がりもあまりなさそうだ。

そうなると「とりあえず会食は悪ということになっているのでこの際に叩けるものは叩いておきたい」というような意図しか感じられない。あるいは最初からNTTが本丸で総理の息子はほんの前座だったことになる。

菅政権はこれ以外にも爆弾を抱えている。それが菅政権を倒すカギは「共産党」 “無敗の男”の仕掛けと赤旗砲という週刊朝日の記事だ。中村喜四郎元建設相の話と赤旗の話をくっつけている。中村さんの話には特に新鮮味はないのだが、赤旗の方は面白い。官房機密費のことを書いているからである。

河井克行・河井案里さんのケースでは選挙区に官邸から多額の資金が渡ったことが報じられた。この問題は広島にある養鶏業者に波及し元農水大臣の汚職事件に発展した。

お金が集まるところには悪い人や困った人が寄ってくる。菅官房長官にそのつもりがなかったとしても周りの人はそのお金にすがることになるだろう。これが一つづつ暴かれることで菅政権も自民党も追い詰められてゆくことになる。

今回は自分たちが外食を我慢しているのに二階幹事長らが外で飯を食うのはずるいという話から始まり勢いで「会食はいかん」ということになった。それが総務省や総理の息子と印象論的に結びつきNTTにまで来ている。携帯電話の値下げは嬉しいが会食はずるい。

日本人は原理原則では判断しない。自分の境遇と相手の境遇を比較して嫉妬から相手を叩くのだ。今回の一連の流れからもそのことがよくわかる。

国民は我慢しない。例えば消費税の値上げにも大した反対は起こらないのだが代わりに政権が倒れる。これを覆したのは「教育費をタダにしてやる」という取引で嫉妬心を抑えた安倍政権だけである。

週刊朝日の赤旗砲の話も冷静に読むと「多額の金が使われている」以上のものではないが、安倍政権の時とは状況がまるで変わってしまっている。おそらく嫉妬心を煽るように「一部の人たちだけがいい思いをしている」という見せ方をすればどんどん燃え上がるだろう。だから政党がやるより週刊誌に噂を広めさせた方が効果的に政権にダメージが与えられるのだ。

2009年に民主党政権ができた時「マニフェストベースの合理的な政権になってほしい」と思っていた。だが、そんなことは起こらなかった。そして安倍政権がイデオロギーや民主主義の理念によって倒れることもなかった。私は「政治は清らかであるべきだ」と思うが日本人は気にしなかった。

立憲主義を取り戻すと言っている政党もあるが誰も気にかけない。でも自分が外食を我慢しているのに政治家だけがうまいメシを食うのは絶対に許せない。そういう国である。

隣の芝生が青いと思っただけで、我も我もと相手を叩き始める。そしてそれだけが政治を大人しくさせる。あるいは村の嫉妬だけが長かった安倍・菅政権の終わりの原因になるのかもしれない。

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