AIを使った表情の表示について

Twitterで「日本人という括りでなく主語を世界レベルに」というつぶやきを見た。ちょうど「内心がいきなり集団の正義に触れて暴走する」というネタを書いたあとだったので、主語が拡大するのはよくない傾向だなと思い「主語が私じゃダメなんだ」とRetweetしたら「批判は勝手にすればいい」というつぶやきが返ってきた。完全な攻撃モードだ。




その前に、スーパーの前でイライラした女の子が携帯電話で約束時間に来ない相手を責めているのを見たばかりだったので「この人もきっとそういうモードなんだろうな」と思った。人はストレスにさらされると認知が歪みすべてのインプットを攻撃と捉えるようになる。つまり、約束時間にこない相手のせいで世界が終わりを迎えたり、ちょっと触れられただけで「私は批判されている!」と爆発することになるのだろう。だが、本人はそれに気がつかないのだから、触れずに立ち去るのが一番である。

攻撃モードに入った人は「逃げるか攻撃するか」というモードに入っているはずだ。だが、今の日本ではいったん逃走してしまうと戻れる場所がないことが多い。ほぼすべての人たちが「ここにしがみついていなければ終わってしまう」という恐怖感を持っている。そこで他者攻撃が増えるのだろう。これは今まで密閉されていた内心が何の調教もないまま空気に触れてガソリンのように爆発するのに似ている。

ただ、触れるべきではないものに触れてしまったのだから「多分俺も気分が悪かったんだろうな」と思った。つまり、相手のことはなんとなくわかっても、自分が不機嫌であるということには気がつきにくいというのは「お互い様」なのである。そのあと、Quoraで思い込み自己陶酔型の結論を振りかざす質問を見たので「この前もとんちんかんな質問をしていたけど、最初から勉強し直したほうがいいのでは?」と(表現はもう少し抑えたが)書き込んでしまった。

これを書き込んでいよいよ「ああ機嫌が悪いらしい」と思った。こういう場合にできることはSNSを離れることだけである。スマホを持っていないので外に出ればSNSとか変わらずに済む。

そこで「今はSNSに書き込まない方がいいですよ」という表示が出ればいいのにと思った。つまり、メンタルヘルスバロメータが作れないかということである。

今はやりのAIを使えばこうしたことはわかるようになる。実験室に人を入れて表情を観察しつつその閲覧履歴などを大量に蓄積しそれを分析すればよさそうだ。例えばYouTubeで何を見ているとか、どんなニュース記事を見たとか、動物の画像を眺める時間がいつもよりどうだったとか、どんなつぶやきをしたかなどを集めれば「表情」が作れるようになるかもしれない。それをエモティコンとかムードメーターにすればネットはもっと精神衛生上好ましい場所になるだろう。

これは、感情を自己分析にも役立つのではないかと思った。機嫌の悪いときにはネガティブなニュースばかりを追いかけているはずだが、そのときには気がついていない可能性が強い。そこで「怒っている」表情が表示されれば認知が進み感情の整理ができるかもしれない。もっともさらに怒っていれば「ムードメーターに八つ当たり」することもなくはないのだが……

人間の感情を理解して表示してくれればそれを元にヒーリング音楽などを流すこともできるわけだし、リモートの職場でもよりスムーズなコミュニケーションができるようになるだろう。あるいは職場でもメールの内容から「しばらく休暇をとっていないですね」みたいなアドバイスができるようになるのかもしれない。誰か本当にこういうAIを作ってくれないだろうか。

Google Recommendation Advertisement



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です